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【読書感想文/ネタバレあり】ビブリア古書堂の事件手帖(第1シリーズ)

【注意事項】本ページの内容は、『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫。第1シリーズ全7巻)に関するネタバレを含みます。
本シリーズについて、ネタバレをされたくない場合は、直ちにブラウザバックしてください

はじめに

自分は昨年から、Kindle Unlimitedで細々と小説を読んでいます。細々なので、Unlimited対象が全巻なのが理想ですが、1巻だけの場合もその後を見るか決めるために使っています。
 さて、2025年5月ぐらいに『京都寺町三条のホームズ』シリーズ(双葉社 著・望月麻衣 氏)を7巻ほどで断念しました(ネタバレになるので、詳細は伏せますが…)
その後続として読み始めたのが、この『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫 著・三上延 氏)です。
ホームズは7巻読むのに1年近くかけました。単に他で色々ありまして。
今回の、ビブリアについては、6月から9月まで。なのでおよそ4ヶ月ほどで7巻を読了しました。
少しずつ読むスピードは早くなっていそう…といいますか、他にやりたいことがないのです。
 さて、それではこのビブリア7巻について、感想文を書いていきます。乱文になる点は、予め伝えておきます

最初(1巻)の読み始めた感想

 本シリーズでは、(いわゆる)ニートの20代男性(五浦)と、古本屋を営む20代女性(篠川)が主軸となるミステリー小説です。
主人公、というならば、本文は五浦視点なので、五浦となりますが、実際に話を進めていくうえで、色々と解決していくのは篠川なので、個人的には主人公という概念はあまりありません。
確かに、五浦を中心に回る内容もありますが、篠川も同時に絡んだ内容となるので、「どっちもどっち」だと思います。

 さて、本シリーズの1巻目を読んだ感じですが、五浦が篠川に少なからず気持ちを寄せているところがありました。
これは、最後に触れる総評に大きく影響しますが、この時点ではそこまで気になりませんでした。
本シリーズは、『古本』が題材となっていて、多くの古書を基軸に物語は進みます。
当然、古書に知識のない読者には分かりません。そのあたりは当然なので、五浦もその立場となっており、都度、篠川が色々と補足してくれます。
1巻目から最後まで、一部例外はありますが、基本的に1つの著者の本に対して、1つの話が展開されます。
1巻を読み終わった段階では、『まあ、読み進められそうか。』といった感じです。

中盤(2巻~5巻)

 話が進むにつれて、登場人物も増えていくわけですが、先述したとおり、五浦回りと篠川回りの話が混ざってきます。
このため、登場人物の関係性について、登場人物が巻を増して、増えれば増えるほど、登場する数が少ない人物を忘れやすくなりました。
そして、実はその人がキーマンだった、ということもあり、『アレ?この人物って、五浦や篠川とどういう関係だったっけ?』と読み返すことが増えました。
あとは、キーマンが忘れたころに突如出てきたりするので、個人的にはその時に本文にもう少しそのキーマンの関係性を振り返った記載があればよかったかな、と思いました。

 あと、この手の作品の宿命ですが、古書の内容が複雑で、読み進めるのが重かったです。
同じ章の中で、間をあけて読むと、「あれ?これってどうなってたんだっけ?」ってことが多々ありました…。
そういうならラノベでも読んどけ、といわれればそれまでなのですが。。。

終盤(6巻~7巻)

 さて、終盤は五浦と篠川の関係に焦点が移ります。当然と言えば当然ですが。
篠川の母は、個人的には、あまり心象がよくなかったです。というか、正直読むのがつらかった。
ただ、篠川の母がキーマン中のキーマンであるので、この終盤ではこの人を主軸の話が進みます。
なんとか読み進めて、7巻の終わり。

最終的に、五浦と篠川は婚姻することで、物語は(第1シリーズとしては)完結します。
『ぁーやっぱりそうなっちゃうか』、って感じました。
自分は恋バナが苦手なので、、、まぁホームズシリーズもそれで読むのを脱落したのですが。
このシリーズは、一応7巻で完結なのですが、婚姻後の続きが第2シリーズとしてあります。
 ・・・が、少しだけ読みましたが、とてもとても私には読めるような内容ではありませんでした。恋バナ的な意味で、です。

総評

 話の主軸は、若い男女2名で進めるので、まあ恋バナになっちゃうのは分かるのですが、ホームズシリーズよりは露骨ではなかったので、最後まで読めました。
古書の内容がわかんねぇ!っていうのも、ホームズシリーズですでに経験済みなので、そのあたりは話が分かる範囲内で、理解できないところは流し読みで進められました。
ただ、個人的には7巻で、『数千万もの資産をつぎ込んでまで、(物語上ではあるが、)必要な本を買おうとした』のは、「うーん」って感じでした。
篠川の妹の大学生になった際の学費や、自宅まで充てるか?そこまでするか?というのが正直なところです。
篠川の母とのバトルみたいなもので、個人的には篠川の妹が不憫でなりませんでした。
五浦や篠川へ手料理をふるまうなど、家の周りのことはできるよき高校生。
あまりいい言い方ではないですが、その妹の学費や住み家まで放り投げるのは、どうなんだろう、って思います。

総評としては、『全巻Unlimitedだから読めたけど、途中からお金を普通に払ってまでなら読み通せなかったな』といったところです。
人に勧められるか、と言われると、微妙、かなぁ。。。

あと、本書は2010年前半に刊行され、内容もそれに倣っているため、スマホではなく携帯電話(フィーチャーフォン。いわゆるガラケー)が連絡手段です。
1対1のやり取りはもっぱら、電話かメールで、インターネットはパソコンです。
自分の学生時代を思い出したようで、「懐かしいなぁ」と思いながら読んでいました。

以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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